タマリンドはマメ科の植物
タマリンド、マッカムってのはタイで必要不可欠な食材です。
マメ科の木で実は若ければソムタム、熟れたらそのまま生食したりします。トムヤムなどタイ料理の酸っぱい味はだいたいタマリンドによるものです。
非常食としても有効
さて、タイの田舎には食べ物が無くなった場合に備えて食べられる実をつける木が必ず植えてあります。タイの飢饉ってのは基本渇水による物ですから渇水に強い木が必要なのです。
タマリンドは渇水に強く実は食べる事ができ、葉っぱは家畜の餌になります。バナナみたいな立ち位置の木ってことで、タマリンドの木は一家に必ず一本あるイメージです。
タマリンドは木の高さが15mとかになる大木です、賢い家庭は高くならないよう剪定しますが、うちの近所では放置…ゆえに大木がたくさんあります。低木にしておいた方が実を収穫しやすいですよね。
タマリンドの実は売れるが
タマリンドの実は年明け頃から収穫し市場等で取引されます、タマリンドの消費量は大きいですから田舎の家庭にあるタマリンドの実も業者が来て収穫され買われていきます。
昨年はですね…うちの近所のタマリンドの収穫権は一本も業者が買いませんでした…何故でしょうか？
それは…
うちと隣の敷地にまたがる隣のタマリンドが豊作だったからです。
タマリンドが豊作
これはタマリンドの木下に私が鶏小屋を作った為に、このタマリンドの木は豊作になりました。ブロック塀を挟んでいますがこの木の根周辺にうちで飼われている鶏の鶏糞が施肥されたということになったからです。それは明らかに一昨年とは実のつき方が変わりました。隣の敷地の持ち主は喜んだことでしょうね。最近ではまったく実をつけなくなったタマリンドの木がいきなり豊作になったのですから…
実は村中のタマリンドが売れなかったのは、このお隣さんが発端らしいです。
法外な値付け...
と～このタマリンドの持ち方さんがですね、このタマリンド一本の収穫権を500バーツに設定したみたいです。
昨年までは収穫権は200バーツだったんですよ、そりゃーお隣さんからしたら降って湧いた幸運ですからね！ここぞとばかり高く売りつけたいと思うのは人情ですよね。しかし毎年買い付けにくる業者さんがこの持ち主が設定した500バーツの収穫権は高いと買取を拒否したらしいです。この手の木の実を買取して市場で販売する仕事は基本利益がかなり少ないでしょうから、値上げされたら赤字になっちゃうんだと思います。業者にしたら毎年200バーツの定額で買い付けているということは豊作でない時もきちんと定額で買っているのですからちょっと豊作になったくらいで二倍以上の価格設定されたら暗黙の約束を破られたと感じても仕方ありませんね。
そして驚いたことに村中のタマリンドの持ち主たちは、この収穫権500バーツという値付けに驚き、皆が競って自分のタマリンドの収穫権も500バーツの値付けをしたのです。
法外な値付けの結果...
その結果…ほとんどの家が売れ残りました。まー当たり前なんですよね。
タマリンドなんてこの木一本の収穫権が200バーツ程度なんです。これが500バーツなら絶対売れないですよね。
この様に誰かが市場相応でない値付けを行い、周りが同調し、法外な値段になることは良くあることなのです。
そして見向きもされなくなり取引されなくなるってのは、イサーンだとスタンダードなことです。
このタマリンドの場合も、各家庭はタマリンドの木一本につき毎年200バーツの収入があったハズなんですけどね、法外な価格UPに同調した結果、毎年の収入をフイにしたんですね。でもですねー彼等はまったく気にしないんです、商売人じゃないのでディスカウントする必要はないんです。提示した金額で買わなければ売れなくてもいいっていうことなのです。
気楽なコンイサーン
そもそもイサーンの田舎の人は自力で生活を営んでいる方はホントに少ないんです、ほとんどがバンコクからの仕送りで生活しています。ゆえにタマリンドくらいが売れても売れなくても関係ないんです。
生活費はバンコクから来るのですから…
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