日本人とコンイサーンの交わらない思考は何故なのか…タイ王国のお話です。
実際に発生した例え話...
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タイの田舎のコンイサーンのAさんがモーターサイで事故をおこしたとします。コレを例題として日本人とコンイサーンの交わらない思考について考えてみましょう。
モーターサイでの事故をみて田舎のコンイサーン達は「Aさんがモーターサイで事故をして怪我をしたので可哀想」とお見舞いに行くのが当たり前でなんです。単に事故を起こした(可哀想)怪我をした(可哀想)ということです。
日本人なら先ずは何故Aさんが事故をしたのか尋ねるでしょう…すると「Aさんの運転するモーターサイのブレーキが故障していたから…」という回答があったとします。そうするとですね…日本人は事故の発生した原因や因果関係からAさんの事故は「自業自得」だと感じるでしょう。ブレーキが壊れているモーターサイが事故を起こしても当たり前であるからと考えるからでしょうね。
田舎のコンイサーンのように短絡的にAさんが「怪我をしているのだから可哀想」となる以前に事故が発生しても当たり前で自業自得だとなるわけですね。日本人からしたらごもっともというだけの話なんですよ。このように日本人は何事についてもすぐにルールについて考えルールを逸脱しているかいないか(善悪)を考えてしまいます。田舎のコンイサーンは怪我をしたのだから可哀想と感情的に考えてしまいます。
日本人の考え方...
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言い換えれば日本人はコンイサーンが感情で考えたことをルールという法を使って善悪に置き換えて考えてしまうということになっていますね。そもそも行為がルールから逸脱しているいないことについては善悪という考えはありますが、人の感情については善悪はありませんから互いの考え方の次元が違うのです。この二者が思考が噛み合わないのも最もなことなのです。
まー良く状況をみたら現にAさんは理由はともかく怪我をしているのですからね、コンイサーンの単に可哀想という思いは理解できると言えば理解できますよね。
感覚の違い...
この感覚の違いが決定的で、これゆえ日本人とコンイサーンの思考は交わらないのではないでしょうか。日本人は常にルールが思考の根源になっており、コンイサーンは感情が思考の根源のようにみえます。この辺りは前の記事にも書きましたが法を信仰する日本人という感じになります。
実生活だと大問題に...
この問題ですが、普通にタイで生活していくと随所に効いてくることになります。
いちいちルール(法)を基準として思考する日本人のことをコンイサーンは「シリアスで無関心で薄情」だと感じることも多くなります。
日本人はとにかく何事においてもルールに絶対的に支配されており、ルールに即していれば感情は黙殺されても良いと考える人も多いのかと思われます。極端に言えば人間より上位にルールがあると言えなくもないですね。もちろん私的に考えれば日本人は法を信仰しているのですから当たり前かもしれません。しかし世界の大多数の人々は日本人が信仰する法を信仰してはいないのです。もちろん彼等も法を守りはしますが、彼等にはまったく別に信仰する対象があるのです…ここを決して忘れてはいけません。
変わり者の日本人...
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しかしルールにもいろいろありまして、ルールの一つにはコモン・ローという考え方もあります。しかし日本人はコモン・ローより成文化されたルール(成文法)を好み重視するようになっていますよね。これは大東亜戦争での敗戦により、もともと日本人が信仰していたコモン・ローを否定されたことに由来するのかもしれませんね。日本人は本当に何につけてもルールをつくり成文法を盲目的に尊ぶ人種になりましたね。成文法の弱点は成文されていないことは悪にはならないという間違った認識を生んでしまうことなのですけどね。このあたりが日本人の生きていて幸福感が得られない原因だったりするかもしれませんね。
ダルマのタイ人...
一方コンイサーンの方ですが成文化されたルールより上位にダルマがあると感じているのではないかと私は個人的に思います。ゆえにタイ国王は立憲君主制といえど、タイ王は憲法の上位に存在する菩薩王という存在なのでしょう。彼等の思うタイ王国は菩薩王たる国王が最上位に存在してダルマにより国を統治し、その下に憲法があり議会があるというイメージなのかと思います。だから国王を菩薩王たるにふさわしくないという思考にも陥ることがあるのでしょうね。日本なら単に皇位継承順位によれば異論は出ないですからね。この辺りのコンイサーン達の思考の仕組みを理解していると日本人からみた彼等のへんてこな行動も理解できるかもしれません。タイ国王と日本は互いに国王・天皇を擁しますが、国民の国王に対する考え方がまったく違うように思えます。この辺りは同じ仏教徒だから似ているという誤解とも通じることになると思います。日本人と田舎のコンイサーンは似て非なる両者といえると思います。
薄情に見える日本人...
それはさておき、そもそも「Look Me!」の自分大好きコンイサーンですから、日本人の無関心で薄情にみえるルールを重要視する感覚に耐えられないのです。日本人は感情を出すのが苦手だから仕方がないなんて言ってはいられないのですよ。日本人は感情を殺す訓練を小さなころから強いられていますが、コンイサーンはそのようなことはありません。また日本人は語学的に未習熟で的確な言葉で相手に伝えることが苦手な方が多いのも問題かと思います。
彼等コンイサーンと付き合う必要がある日本人としたら彼等の思いを理解し感情は肯定してあげることが必要なのです。Aさんの事故の善悪なんてのはどーでも良いことなのですから、拘る必要はありませんよね。
これは移住者やロングステイ者は必要な理解になると思いますが、旅行者にはまったく関わることがないものになります。ですからその方々が感じるイサーンの田舎の感想が異なるのかと思います。
国同士にも同じようなことが...
ちなみに最近良く問題になっている日本とある隣国さんの話をもですね、この田舎のコンイサーンと同じような思考方法なのではと思えませんか？
日本はルールについて話しをしており手順を追って話を進めていますが、隣国は感情で話しをしているようにみえるかと思います。隣国の単なる感情を批判しても致し方ないのかな…と感じます。この両国も話し合っている話題は同じですが、ルール(日本)と感情(隣国)とで話を進めていますから話は交わらないでしょうね。
ならば、どのように彼等と接すれば良いのかというとですが…私にはよくわかりませんw
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