先日なんですけどね、朝6時に町内放送があったんですよね、その内容は…
突然の町内放送...
タイ王国の田舎の出来事なんですが…「最近、鶏泥棒が多発している。昨日もある家から鶏が四羽いなくなった。今月に入って既に十数羽が行方不明になっている。皆さんお互いに注意してください、また不審者を見かけたら連絡してください。」と言う内容であった。
放送者はプーヤイバーンまー村長みたいな地位の方からの連絡であった。
集落の構造...
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タイ王国の田舎のイサーン地方にある我が村は二つに分かれており一つは大きな集落で100戸近くある、その集落から50m程離れたところにある私が住む側の集落は小さく二十戸程度の集落であり全ての住民が顔見知りであり血族同士の方もちらほら居るようなところ。
集落は自動車がようやくすれ違いができるようなアスファルト舗装の道に沿っていて、そこからSOI、横道が数本でていてそのSOIにそって家が並んでいて、集落から出るにも入るにも必ず集落横の道にでないとならないような作りになっている。そのような集落に鶏泥棒がわざわざ遠くからやって来ることはあり得ない。他所者はめっちゃ目立つのである。
と言うことは鶏泥棒がいるならその鶏泥棒は必ず身近な人、この小さな集落の中の人の仕業なのですよ。そして実はこの集落のほとんどの住民はその鶏泥棒が大体誰かは知っているはずなんですよね。多分であるが放送をしているプーヤイバーンも知っているのではなかと思われてならない。
もちろん鶏泥棒の被害を訴える村人も必ず決まったある一定の村人なのだろう…
現在の環境は...
現在は鶏の育つ時期であり、ヒヨコを連れた鶏も多い。例年ならこの雨季時期には鶏の病気が蔓延し、予防接種をしていない鶏はバタバタと死んでいってしまう。また今年は雨が続いて降ることが少ないためそれ程寒くないので例年に較べ鶏の残存率も高いのである。
あやふやな所有権...
例年なら病気で鶏が死に、今年のように病気なく鶏の生存率が高ければ鶏泥棒にやられる。もちろん鶏の持主としては鶏をきちんと管理しなければならないのは当たり前の話であり、その鶏が他人の家の中に入ってしまえば鶏は侵入された家の鶏と言われても仕方がないという一面もあるのです。鶏には名前は書いてないですからね、余程の特徴がない限り区別をつけにくいので仕方ないですね。
イサーンの田舎の家は数年程前まで塀などの仕切りを作ることは皆無だったので、家というか宅地の物理的境がなく他人の家の区別がハッキリしなかったのである。ゆえに隣の家の軒先にある何かを勝手にお借りしてしまうなんてことは一般的に行われていたのである。仕切りがはっきりしないことが普通なのであるから自分の所有物は自分できちんと管理しないとならないのは致し方ないのです。
いづれにしろ要領の悪い人は鶏にはあり付けないのである。
集落の生活環境...
毎年、鶏を飼育する能力のある村人が鶏を育成し、毎年それを掠め取る村人がいる。それを村人は知っているが、何事も無いように生活しているのです。ただそれだけのことに過ぎないのです。隣家の住人が近所で有名な泥棒ということもあるのです。隣家の住人が泥棒だからと言って引っ越しできる訳ではありませんからね。
そのせいではないでしょうが、イサーンの田舎のコンイサーンは隣人に対して優しいなんてのは微塵もないのですよ。しかしですね、あえて争うこともしません。もちろん顔をみればにこやかに挨拶くらいしますけどね。
大概、隣家は利害が発生する憎き敵です。
犯罪にはならない...
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イサーンの田舎の村内では判りやすい殺人や覚醒剤使用以外は犯罪ではありませんから皆さん適当に上手くやるしかないということでもあります。この辺りのことを移住者やロングステイ者はある程度理解していらっしゃると思いますが、旅行者の方も少し知っておく必要があるかと思います。
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