雨季の牧場の様子
タイ王国の東北部イサーン地方にあるうちの牧場の雨季ってこんな感じです。牧草地もかなり冠水して一面湖のようになるんですよね。
今年は八月末くらいならこんな感じになるかもしれません。エルニーニョが終わったらしいからね。
降雨により水浸しになる牧草地
そこまでとは言わないけれど…ちょっと強雨が降ると辺り一面水浸しになるんです。イサーン(コラート台地)の赤土は非常に細かくて単一な粒子で構成されていましてですね、なかなか水は浸透できないのです。ですから表土の下は乾いた状態ですが表土の上は川になっているという日本人には理解しがたいこととなっています。
牧草地を移動する魚たち
その表土の上にある水にそって魚たちは新天地を求め溯上または降下します。ほんのすこしの水でも積極的に移動していきます。
雷魚やアナバスならまだしも、ティラピアや草魚も移動するのです。
移動して行ける先は牧場の端までです。うちの牧場は周囲に土手を作ってありますから水の流れ的には完成クローズドになっているのです。
ピノム君の妄想?
しかし…ピノムくんが言うには「降雨時に人がたくさん集まっている場所がある」ということで調査してみました。
どーやらこの場所の鉄条網の向こう側に降雨時に人が集まるようです。土手をチェックすると巧みに草木で隠してありますが、土手が崩されて水が隣の畑に流出していました。もちろん魚たちもその水とともに降下しているはずで、人々が降雨時にこの場所に集まるのはその魚を捕まえるためですね。
これは確実に降雨時に集まる人々が崩したはずです。高さ1メートル以上ある土手が自然に崩れる訳はないのですから。
人為的は堤防の決壊状況…
さらに確認すると内側の堤防も決壊していました。この水位でこの堤防が決壊することはありませんから、牧場外周から20mほど内側の堤防も人々が決壊させたのでしょう。
この例は二年ほど前の事案ですが、毎年毎年降雨時に集まる人々との静かな闘いは降雨の度に行われています。
降雨時に集まるコンイサーン達…
先日の報告では日中の降雨時に三十人ほどのコンイサーンが牧場を取り囲んでいたそうです。
降雨時に簡単に捕獲できるスネークヘッド
上の写真は短時間の降雨時に池から陸上へ上がってきたプラーチョン(スネークヘッド、雷魚)を捕獲したときのものです。
このサイズ(40〜50cm、キロ単価180バーツ程度…コンイサーンの日当は200バーツ)のプラーチョンが土の上をうようよ這っているのですからね、仕方ない気もします。